「数学の自由性」高木貞治 [数学っぽい?]
この前の3月に初めて復刊ドットコム(http://www.fukkan.com/fk/index.html)にある絵本の復刊の依頼をしたら、上記の本が復刊するから買ってくれメールが来て、なんで趣味指向がバレてるの?! って、ちょっとびびりました。
高木貞治は、昔の日本人数学者で偉い人です。数学科の人なら「解析概論」とかでお世話になってる人です。
今年は高木貞治没後50年にあたるということで、この本も復刊されたそうな。この本は、1930年代から1950年代にかけて執筆されたエッセイや講演をまとめたものです。
基本エッセイなので、割と軽く読めますが、言い回しやら比喩やらが引用やらがこの時代の偉い人らしく若干高尚なので、その辺が私にはちょっとしんどかったです。(ドイツ語やフランス語やらはまだ数学用語なんでいいんですが、シェイクスピアの英語原文とかは降参です)
面白かったのは、非常に偉い先生でも、「冪級数」とか画数多くて書くのめんどくさいとか思ったりしてるんだなあとか、江戸時代から数学とかやって何の役に立つんですか、とかいう非難があったりするとか、現在の数学やってる人とか数学にまつわる状況に割と共通するものが多いということ。人間とか社会とかって大して変わらないものなんだなと改めて思いました。
私が生まれる前に亡くなった先生ですが、一度直接お話を聞いてみたかったなあと強く思いました。
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