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「幼女戦記」 カルロ・ゼン [本・マンガ・アニメ]


幼女戦記 (1) Deus lo vult

幼女戦記 (1) Deus lo vult

  • 作者: カルロ・ゼン
  • 出版社/メーカー: KADOKAWA/エンターブレイン
  • 発売日: 2013/10/31
  • メディア: 単行本



幼女戦記 (1) (角川コミックス・エース)

幼女戦記 (1) (角川コミックス・エース)

  • 作者: 東條 チカ
  • 出版社/メーカー: KADOKAWA
  • 発売日: 2016/12/10
  • メディア: コミック



幼女戦記 1 [Blu-ray]

幼女戦記 1 [Blu-ray]

  • 出版社/メーカー: KADOKAWA メディアファクトリー
  • メディア: Blu-ray



久々にハマってしまい、小説は既刊の1〜7巻(最新の8巻は未読)、コミックは1〜6巻、アニメ12話を一通り読んだり見たりしてしまいました。いや、面白い。戦記ものをちゃんと読むのは初めてなのですが、もともと世界大戦については I も II も興味はあったので、それもあってガンガン読み進んでしまいました。

ざっくり言うと、中身がおっさんの少女が魔法で大活躍するお話(どこかで聞いたような)なんですが、活躍の舞台は架空の(何故かヨーロッパによく似ている)世界のこちらの世界で言うところの世界大戦が起きる手前あたりから、大戦に突入し、そして敗戦国となる帝国のあちこちの戦場です。主人公は戦術的に勝ちまくりながら、国は戦略的に誤り続け負け戦まっしぐら状態です。末期戦ものと言うらしいです。

主人公の少女には前世があり、現代の日本人で利己主義で合理主義で遵法精神に溢れる有能な人事部のサラリーマンでした。真面目に仕事をしていたら、理不尽な事故で亡くなってしまい、超常的な存在X(創造主とか神様)に何故信仰を持たないのかと問い詰められて、今の自分の境遇や世界には神が入る余地はない的なことを口走ったばっかりに、平和な日本から戦争状態の帝国へ、中年の男性から孤児の幼女へ、科学の世界から魔法が存在する世界へと転生させられてしまいました。存在X的にはこれで自分という存在へ頼らざるを得なくなり、主人公が信仰を取り戻すと考えたようです。しかし、主人公は逆に自分を理不尽な状況に放り込んだ存在Xを憎悪し、この戦争の世界で軍人として可能な限り生き延びて、存在Xに復讐しようと考えます。

長いのですが、ここまでが前置き。主人公は、生まれ変わった世界でも有能でした。なにせ、前世の記憶丸ごと全部と生まれ変わった世界での魔法の才能に恵まれていたからです。なので、9歳で軍功をあげて、勲章なんかもらっちゃいます。利己主義な性格は変わらないので、出世して部下を持つ身になっても自己保身を第一に考え行動するのですが、徹底して自己保身を考えるあまりに部下を結果的に大事にしてしまって、良い上官になっちゃいます。

そういう主人公の内面と周りの人とのズレも面白いのですが、この小説の肝は、やっぱり泥沼の戦争の末期状態の描写にあると思います。筆者もそれを書きたいとWebで言ってましたし。歴史や政治経済の知識、特に第一次大戦や第二次大戦の知識がないとなかなか読み進むのに時間がかかると思いますが(私は最初の巻読むのに延べ14時間ほどかかりました)、お好きな方には超オススメです。(だんだん読みやすくなり7巻は3時間ほどで読めました)

小説は重たい(これでもライトノベルだと筆者は主張していますが)という方は、コミック版やアニメがオススメです。コミック版の方は、その時々の戦時情勢がよりわかりやすく戯画化してあります。(小説版にも情勢地図はありますが、巻末にまとまっているだけなので)また主人公と周りの人のすれ違い描写がテンポ良く、主人公のここぞという時の見開きの絵は圧巻の迫力です。

アニメは、背景美術や音がすごいです。戦闘機や戦車、爆発音や戦場の凄惨な現場(といってもグロテスクにはしていないので見やすい)など、すごくこだわって描かれているのがよくわかります。声優さんもすごいです。これは見ないとわからないと思うので、有名な配信サイト(http://youjo-senki.jp/onair/)で、見てみてください。できれば2話まで見てほしいです。

長くなりましたが、本当に久しぶりに没頭して読書できたので、楽しかったです。早く8巻も読みたい!
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